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「朔」その意味 名前に使用する際に注意してほしいこと

2018.01.07

 

「朔」その意味 名前に使用する際に注意してほしいこと

まず、この「朔」という字の読み方ですが「さく」と読みます。

そしてこの朔ですが、実は暦(こよみ)と月の動きが深く関係した字なのです。

この記事では朔という字の意味について、わかりやすく簡単にお伝えしていきたいと思っています。

またこの朔を名前に使用する場合の注意点についてもまとめていますので、お子様の名付けにこの字を使おうと思っている方は是非ご覧ください。


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「朔」その意味

朔の意味 その1「新月」

現在私たちの使用している暦は、地球が太陽の周りを1周する期間を1年と定めた「新暦(しんれき)」と呼ばれるものです。

しかし昔の暦「旧暦(きゅうれき)」は、月の満ち欠けをその基準としていました。

新月の日を1日と定めて、新月から満月になり、満月からまた新月に戻る、その期間を1ヶ月としていたのです。

新月とは満月の逆で、全てが影になりその姿が見えなくなった状態のことをいい、そして「朔」という字はこの新月のことを表したものなのです

朔の意味 その2「1日」

そして新月は毎月の1日ですので、朔という字自体にも「月の第1日目」という意味があります。

昔、この新月の日は「月立ち(つきたち)」とも呼ばれました。

この「立ち」は「現れる」と言う意味で「風立ちぬ」もこれと同じ意味です。

現在でも月の初めの日のことを「ついたち」と呼ぶのは、この「月立ち」が音変化したものなのです。

朔の意味 その3「北」

第1日目という意味が転じ、方角の「北」という意味も。

これは十二支の第1番目である「子(ね・ねずみ)」が方角の北を表すためなんですね。

北風のことを「朔風(さくふう)」とも呼ぶのはこのためです。

「朔」の中心となるイメージ「はじまり」

朔の意味を見てきたのですが、この字の中心となるイメージは「はじまり」であることが分かってもらえたと思います。

新月というのは、月が全て影に隠れて見えなくなる状態ですが、これから満月に向う「はじまり」でもあります。

ですので昔の人たちは新月、つまり朔の日を「月が復活する日」と考えたのです。

それを表すものに「朔旦冬至(さくたんとうじ)」「朔旦立春(さくたんりっしゅん)」があります。

冬至とは、一年中で日照時間が最も短く、太陽の力が最も弱い日です。

ですが別の見方をすれば、ここからそのパワーが徐々に強くなっていく日でもあり、言わば「太陽が復活する日」

つまり「朔旦冬至」というのは、月が復活する日と太陽が復活する日が重なるため、非常にめでたい日であると考えられたのです。

また「朔旦立春」ですが、昔立春は一年の始まりと考えられていました。

しかしその立春と新月が重なる日は約三十年に一度しかないため、非常に縁起の良い吉日とされたのです。

名前・名付けに「朔」を使う場合の注意点

「朔」その成り立ちと本質的な意味

最近はこの朔を名前に使用する方も多いそうですが、はたして本当に名付けに使うのに相応しい字なのでしょうか。

たしかに「はじまり」という意味からして、名付けには非常に良いイメージを持たれるかもしれません。

だた頭に入れておかなければいけない点もあります。

まず上でも説明した通り、朔とは全てが影になり、月のパワーが最も弱い瞬間である、という点。

そしてもうひとつ注意してほしいことは、朔の「屰」の部分は「」を表しているということ。

朔という字は「屰+月」であり「月が(逆にまた)元にもどる、さかのぼる」ことを意味しています。

つまり月が一周してまた新月にもどる、さかのぼる、その様子をそのまま表したものなのです。

ちなみに「さかのぼる」の漢字は「遡る」であり、そのまま朔の字が入っているのが分かると思います。

月の運行も、暦も、十二支も1周してまた同じ位置に還ります。

つまり朔という字の「はじまり」とは、あくまでも「物事の循環の中でのはじまり」にしか過ぎず、また元の場所、元の位置に還るという意味が本質的に含まれた言葉なのです。

「朔」は名前に使用するに相応しい字なのか

こういった側面もある「朔」をいう字ですが、やはり名前の使用には問題があるのでしょうか。

これは私の意見ですが、全く何の支障もないと思っています。

調べてもらえば分かりますが、普通に名前に使われている漢字の中にも、使わないほうがよいとされるものが意外とたくさんあります。

例えば「花」という字は女の子の名前に多く使われていますが、人によっては「枯れる」を連想させるので使わないほうがよいという方もいるのです。

しかし親御さんがこどもの幸せを願って使用した漢字であれば、あまりに常識とかけ離れた漢字以外は尊いもの。

ほとんどの字にはそれぞれ良い面も悪い面もあるのが普通なのです。

ですので朔の「はじまり」「復活」をいう意味合いだけを強調して名前に使用するのであれば、何の問題もないと思われます。

ただ名前というのはこれから一生と共にしていくものですから、親がその漢字の成り立ちについてある程度知っておくことは非常に重要です。

特に「朔」という漢字は、その成り立ちも意味も非常に特殊です。

現代では「さく」という本来の読み方を知っている人も少数で、その意味も知っているともなると、本当に限られてしまいます。

ですので、使用するのであれば本来の読み方である「さく」をそのまま素直に使うべきではないでしょうか。

「さく」の「さ」だけの抜き出して使う、なんてことも避けたほうが無難で、それこそまともに読んでくれる人は皆無になる。

あと朔には「はじめ」「もと」という読み方もあるような解説をしているサイトも見受けられますが、本来そういった意味は含まれていても、そのような読み方は存在しません。

朔という字は語感も良く、古風で美しい漢字だと思います。

お子様が自分の名前に誇りを持ち、これからの人生を前向きに生きていけるよう、十分に考えた上で名前に使ってあげてほしいと願います。


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