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夏目漱石の読書感想文に「こころ」と「それから」をおすすめする理由

2015.03.03

 

夏目漱石の読書感想文に「こころ」と「それから」をおすすめする理由

 

夏休みの読書感想文の定番中の定番の作家、夏目漱石。

 

この際に日本を代表する純文学作家の小説に挑戦することは皆さん

の視野と見識を広げるためにもとても意義深いことだと思います。

 

純文学と言っても読んでみれば結構面白いですしね。

 

そして今回「今までライトのベルしか読んだことがない」「純文学

なんて初めて」といった人に夏目漱石の読書感想文の題材として私が

おすすめしたい小説、それが『こころ』と『それから』です。 

 

 

 


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論点を見出すのが難しい『坊ちゃん』

 

夏目漱石の読書感想文として真っ先に上がるのが『坊ちゃん』

 

分量的にも少ないですしテンポやリズムがいいので、たとえ初めての

純文学小説であっても意外と最後までスッと読み進めることの出来る

小説だと思います。

 

しかし字面だけを追って読むだけでは意外と論点を見つけにくい小説

で、最後まで楽しく読んだとして読書感想文を書く段になると「何を

書けばいいんだろう」となりやすい小説でもあるのです。

 

そういう意味では『三四郎』という小説も非常に論点を見つけにくい。

 

よく読書感想文の題材としてなるべく分量の少ない短い小説を選ぼうと

する人が多いのですが、少しぐらい長くても読んだ後にすらすらと意見

が出てくる小説を選んだほうが結局は楽なことが多いのです。

 

どうせやるなら楽に読めて、読書感想文もサラサラと書けてしまったと

いう状態にしたいですよね。

 

読書感想文の本来の意義は読書を好きになってもらうことですから

読むにしても書くにしても、できるだけ楽しみながら出来るもので

なければ、その目的は果たせません。

 

夏目漱石の読書感想文の題材に『こころ』と『それから』をおすすめ

するのは、そういった観点からです。

『それから』の代助は明治時代のニート

 

『それから』の主人公である代助は明治時代の『高等遊民』、現代で

いうところのニートです。

 

もう少し正確に言えば、大金持ちのお坊ちゃまニートのことです。

 

大学を卒業したあとも働かないで親から援助を受け、昼間から読書を

したり散歩をしたり、それに飽きたら演劇を観に行ったりしながら悠々

自適の生活を送っています。

 

現代で言えばバイトもせずに親からもらったお小遣いでアニメを

見たり秋葉原をぶらぶらしたり、そしてAKBの劇場に行ったりしながら

生活しているのです。

 

代助は親のお金で遊んで暮しているにもかかわらず、お金のために

あくせく働く社会の人たちを軽蔑し下に見ています。

 

そして援助してもらっている実業家の父親に対してさえも。

 

しかし本当は生きていくために実際に社会にでるのが怖くてしょうが

ないだけのダメニートなんです。

 

そしてこのダメニート君、自分自身に全く生活力が無いくせになんと

友達の奥さんを奪い取ってしまうのです!

 

本当に突っ込みどころ満載の主人公なんですよね(笑)

 

自分では何もしない癖に口だけは一丁前でこんな奴いるよな、といった

ニートあるある小説でもあるんです。

 

上の短い主人公の紹介だけでも色々言いたいことが頭に浮かんできて

原稿用紙3・4枚くらいなら楽に書ける気がしませんか?

 

ツッコミどころ満載ということは、それだけ自分の意見や感想を素直に

書くことができるということです。

 

逆に現代ではこの主人公の代助に共感する人も結構多いかもしれません。

 

その場合には「こういう人が文化を作っていく。今のアニメやオタク

文化もこういった人によって作られてきた」なんて切り口で感想文を

書いていくのも面白いかもしれませんね。

『こころ』もツッコミどころ満載

 

『こころ』という小説はあまりあらすじ的なことを書くとネタバレに

なって、読む楽しみが減る可能性があるので書きません。

 

しかし『こころ』もやはり論点が見つかりやすい小説です。

 

論点とは『ツッコミどころ』ということだと考えてください。

 

「いやそれは違うでしょ」「世間的には間違ってても俺は何となく

分る」といった自分の意見が出しやすい部分があるということです。

 

読書感想文はそういった自分の考えを話し言葉から書き言葉にして

原稿用紙に素直に書けばいいだけなのです。

 

夏目漱石の小説だ、純文学だ、と難しく考えなくても明治時代のニート

や問題を抱えた人たちの物語だ、と考えて読めば本当に面白いんです。

 

本当に面白いですから『こころ』も『それから』読書感想文関係なしで

学生さんにはぜひ1度読んでもらいたい小説です。

 

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