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重陽の節句とは その意味をわかりやすく簡単な言葉でお伝えします!

2015.05.14

 

重陽の節句とは その意味をわかりやすく簡単な言葉でお伝えします!

9月9日は「重陽(ちょうよう)の節句」

有名な節句には「桃の節句」「端午の節句」「七夕の節句」などがあります。

ですが「重陽の節句」に関してはあまり聞きなれず、意外と知らないという方も多いのではないでしょうか。

実はこの重陽の節句はたくさんの節句の中でも最も重要なものだったのですが、なぜか現代においては、他の節句に比べ、あまり目立たない存在になっています。

この記事では重陽の節句とは何なのか、その意味や由来、そしてなぜ目立たなくなってしまったのかという疑問等について、わかりやすくお伝えしていきたいと思います。 


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重陽の節句とは その意味と由来

「節句」とは「季節の節目に行なわれる伝統行事」のこと。

他の節句と同様、この「重陽の節句」も中国から伝わってきたものです。

中国には「陰陽思想」というものがあり、この世の全てのものは「陰」と「陽」で成り立っているという考えがありました。

そして数字の奇数は「陽」を表すために、縁起がいい数字だと考えられました。

そのため3月3日の桃の節句、5月5日の端午の節句など、奇数の並ぶ日付けに邪気払いなどの行事を行ったのです。

そして「九」という数字は陽の気が極まった数字。

その数字の「九」が重なった9月9日は「陽」が「重」なった日、つまり「重陽」となったのです。

最も陽の気が強い数字が重なったおめでたい日であるとともに、あまりにも陽の気が強いため不吉だ、という考えもありました。

重陽の節句は「菊」の節句 

重陽の節句は別名「菊の節句」ともいいます。

中国では邪気を払い長寿の効能があると考えられていた菊を用いて、この重陽の節句を祝っていました。

日本でも菊を飾った宴が開かれ、菊を愛でたり、酒に菊の花びらを乗せた「菊花酒」を楽しんだりしたのです。

 九九

他にも「菊の被せ綿(きせわた)」といい、重陽の節句の前夜に露よけの綿を菊の花にかぶせておき、当日に露と菊の香りが染み込んだ綿で体を拭いて邪気を払い長寿を願う、という風習がありました。

なぜ重陽の節句は影が薄くなってしまったのか

目立たない「重陽の節句」

江戸幕府はたくさんの節句の中から重要なものを五つ選び、公式な年中行事として式日(現在の祝日)と定めました。

そしてそれらは「五節句」と呼ばれたのです。 

五節句

1月7日 人日の節句(七草の節句)

3月3日 上巳の節句(桃の節句・雛祭)

5月5日 端午の節句(菖蒲の節句)

7月7日 七夕の節句(七夕祭)

9月9日 重陽の節句(菊の節句)

陽の気が最も強い9という数字が並んだ重陽の節句は、元々五節句の中でも最も重要なものでした。

しかし上の5つの節句を見てもらえば分ると思いますが、現代において重陽の節句はどちらかと言えば目立たない存在になっています。

これに関して、現在の新暦の9月9日は旧暦の10月の中頃にあたるため、時期的にまだ菊の盛りを迎えていないからではないか、という意見があります。

しかし桃の節句にしても、新暦の3月3日は決して桃の花の盛りではありません。

桃の節句は元々「上巳(じょうし)の節句」といい、桃の花とは何の関係のない節句でしたが、旧暦の3月3日あたりは桃の花が咲く時期でもあり、次第に桃の花の節句へと変化していったのです。

つまり本来、桃の花は決して節句のメインではありませんでした。

それに対して重陽の節句は、上で説明した通り、菊の花を実際に使ってお祝いするため、それが無いと成立しない節句とも言えるのです。

確かにこういったことも重陽の節句の影が薄くなった要因の一つかもしれませんが、根本的な原因ではないような気がします。

それでも重要な「重陽の節句」

他にも旧暦の9月9日はちょうど収穫の時期にあたるために、様々な収穫祭と統合されていったのでは、という説もあります。

しかしそれを言うのなら、7月7日の七夕の節句は、なぜ他の夏祭りと一緒にならなかったのかが説明できません。

やはり桃の節句にしても端午の節句にしても七夕にしても、行事自体が派手で華やかで、よりお祭りとしての要素が大きい。

それに比べて重陽の節句は、菊を鑑賞し、菊花酒などを楽しみながら無病息災や長寿を祈るという、静かで、悪く言えば少し地味な節句であるとも言えます。

結局重陽の節句が次第に廃れていったのは、やはり行事として「派手で賑やかなものではなかった」という側面が最も大きかったのではないのでしょうか。

しかし菊花は天皇家の紋章であり、最も高貴な日本の国花なのですから、やはり五節句の中で最も重要な節句だと思います。


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